まもなく終了の上海蟹!オスの白子がマッタリと美味しい!横浜中華街 三和楼

中華街グルメ

上海蟹は秋から冬にかけての中国食材の代名詞。横浜中華街では多数のお店で上海蟹を提供していますが、11月終盤に販売を終える店もある中、翌1月終盤(正確には春節)まで、食べられるお店があります。それが今回紹介する上海料理 三和楼です。

三和楼は恐らく横浜中華街の中で1・2を競う上海蟹のお店としても知られています。業者が持ち込む上海蟹の入れられた独特の籠の量たるや台車いっぱいに積んでの納品ですから。

人気店の証です。

三和楼の1番の魅力は何と言っても大きい上海蟹をリーズナブルにいただける、ということ。

上海蟹以外にも名物と言われるパイコーサンマーメンなど、庶民的な店であるにも関わらずお出汁のお上品な味が特徴的な料理をいただけるお店です。

上海蟹ってどうやって食べるの?いくらで食べられるの?

上海蟹(オス)
上海蟹(メス)

上海蟹はお腹を食べるカニとして知られていますが、一番驚くのは見た目の小ささ。

オスメス共に甲羅の部分の横幅が10cmにも届きません。つまりこの小さなお腹に詰まったミソを食べることになります。

比較対象としては甲羅の大きさは香箱ガニと似たような大きさです。足の太さや長さは香箱ガニの方が若干太く、長いため上海蟹は更に小さく感じるかもしれません。反対にハサミはプックリ膨らみを感じる上海蟹の方が身入りが良さそうに感じるでしょう。

カニの構造は変わらないため、ふんどしを外して、肺をとって、残った腹を半分に割ってむしゃぶりつく。但し甲羅や足、爪の殻が小さいが故に硬い。食べ慣れた人や好きな人はハサミを器用に使って足や爪をバラして食べています。

食べるまで大変な作業になりますが、個人的には外した甲羅にバラした内子とバラした爪肉や足肉を盛って食べるのが上海蟹を食べる醍醐味だと感じます。

三和楼は、オス2,900円/杯、メス2,600円/杯(オスメスペアで頼むと5,200円)

通常1杯3,000円程で食べられるのですが(店舗によっては1杯5,000円程)、3,000円するのにこの大きさ?と感じる人が大半なのでは?躊躇するのが普通でしょう。

本場上海では1杯100円〜150円程で食べることができるお店があると聞いたことがありますが、ここ日本で食べるには3,000円位支払わなければ満足する上海蟹を食すことはできません。

お店の方に尋ねてみると三和楼ではオスが200g、メスが150gの上海蟹を使用されているとのこと。その店員さんの話によると、この大きさでも、うちのは大きいのよーと。

他店舗で食した際、乳幼児の握り拳くらいの大きさの上海蟹が出てきて、しゃぶる様にすすった記憶がありますが、その時は1杯1,500円ほどでした。その時は濃厚なカニの味は感じられるものの、カニのアラにしゃぶりついている感覚の方が強かったです。

上海蟹ってどんな味?どうやって食べるの?

上海蟹は淡水で育つカニのためカニの身そのものは非常に淡白な味わいです。

手を汚しながら細い足や小さい爪から穿り出した身はとても貴重に感じます。取り出した身をそのまま口へ入れたいところですがそこは我慢が大事。

足8本、爪&腕2本分の身を甲羅のミソに絡ませましょう!

慣れないとこの身を掻き出す作業がズワイガニやタラバガニの倍では済みません。オス・メスの両方を食べようと思ったら他の温かい料理が冷めてしまうでしょう。

カニを食べると無口になる、という言葉があるように上海蟹を食べる際はカニを食べること(身を取り出すこと)に専念するのがより良いでしょう。前菜と上海蟹というのがベストな選択だと思います。

上海蟹オスの味わい

上海蟹のオスは一般に11月の中旬から12月末の冬を感じるタイミングで味の成熟度が増すと言われています。なぜなら白子(精巣)が寒くなることにより発達するからです。

10月下旬にオスを食した際、マッタリした白子の濃厚な味わいを感じることでできませんでした。特に2023年は12月初旬まで寒さを感じることがなかったですからね。

上記の様に甲羅のミソ(白子込)と足や爪から取り出した身を混ぜて食べても白子が少ない分、カニ独特のエグ味の方が勝っているように感じましたが、今回三和楼でいただいたオスはバッチリ育った白子が身を包み込み、舌触りと口に広がる濃厚な白子の味と香りで大満足でした。

上海蟹メスの味わい

上海蟹のメスはオスとは対照的に寒さを迎える頃には備えた卵が少なくなる傾向があります。従って10月1日(国慶節)による上海蟹の解禁から11月下旬までが食べごろということになります。

とはいえ10月初旬はまだ卵は入っていても身が詰まっていない、ということもあるので見極めが大事です。

今回三和楼で食したメスは10月下旬に食した時と遜色ない味わいだったのは暖冬の影響かな?と感じたりしました。

卵もパンパンでフンドシからはみ出しそうな勢いでしたし、何よりも頬張ると口の中で純度の高い粒状の旨味がバラけるような感覚で、食感は半生のたらこ、ねっとり感はウニのような味わいです。

上海蟹は季節の風物詩

三和楼では上海蟹を蒸し蟹、または紹興酒漬けで食べることができます。紹興酒漬けは紹興酒が苦手な私は手を出すことはないと思いますが、好きな方は両方を食べるとお店の方は話していました。

なぜなら1年のうちたった3ヶ月ほどしか食べることができないからです。

こちらの三和楼は入荷できれば春節(1月後半から2月初旬)まで継続するとのこと。

寒い季節を迎えている今、オスを食べるのに最適なタイミングになるわけですが、今年は気温が不安定なためいつ終わってもおかしくない、とも聞きました。

独特な訛りのある早口で日本語を操るスタッフの方の説明を受けながら食べられる楽しさもこの三和楼の面白さかもしれません。

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